先日、計器飛行の定期訓練に行きました。
場所はいつもお世話になっている羽田の乗員訓練所です。
浜松町からモノレールに乗って海上保安庁や新聞社の格納庫がある整備場駅で降ります。


この日は管制官の指示を受けながら雲の中を降下して名古屋空港へ着陸する訓練でした。
実機ではなくフライトトレーニングデバイスという航空局認定のシミュレータですが本番さながらの雰囲気なので良い訓練になります。
管制官はレーダースコープだけを見て飛行機を上空から滑走路まで安全に誘導します。
一方、パイロットは管制官からの指示通りに機首方位を合わせてエンジンパワーとピッチコントロールで降下角を調整していきます。
「もうちょい右、、少し角度浅い、、」
といったような情報がヘッドセットに入ってきます。
そしてコースと降下角が基準値に入ると
「オンコース、オングライドパス」
と言ってくれます。
なのでパイロットにとっては無線通信だけが頼りです。
この方式は精測進入方式といって雲の中を飛行する着陸方式のひとつなのですが、通常はILSという方式が使われます。
ILSの場合は滑走路傍のアンテナから発信される電波を飛行機が受信すると飛行コースと降下角のずれ具合がリアルタイムで機上計器に表示されるのでパイロットだけで安全に着陸できます。
精測進入はILSの地上設備や機体の計器が故障した場合、万が一のバックアップ手段的な意味合いがあります。
訓練所で管制官役をしてくださる方は大型機のパイロットなので、よりこちらの気持ちがわかるからだと思いますが、本当にレーダー誘導が上手です。
いつもすごい!って思います。