「フライト」カテゴリーアーカイブ

計器飛行訓練

先日、計器飛行の定期訓練に行きました。

場所はいつもお世話になっている羽田の乗員訓練所です。

浜松町からモノレールに乗って海上保安庁や新聞社の格納庫がある整備場駅で降ります。

 

 

この日は管制官の指示を受けながら雲の中を降下して名古屋空港へ着陸する訓練でした。

実機ではなくフライトトレーニングデバイスという航空局認定のシミュレータですが本番さながらの雰囲気なので良い訓練になります。

管制官はレーダースコープだけを見て飛行機を上空から滑走路まで安全に誘導します。

一方、パイロットは管制官からの指示通りに機首方位を合わせてエンジンパワーとピッチコントロールで降下角を調整していきます。

「もうちょい右、、少し角度浅い、、」

といったような情報がヘッドセットに入ってきます。

そしてコースと降下角が基準値に入ると

「オンコース、オングライドパス」

と言ってくれます。

なのでパイロットにとっては無線通信だけが頼りです。

この方式は精測進入方式といって雲の中を飛行する着陸方式のひとつなのですが、通常はILSという方式が使われます。

ILSの場合は滑走路傍のアンテナから発信される電波を飛行機が受信すると飛行コースと降下角のずれ具合がリアルタイムで機上計器に表示されるのでパイロットだけで安全に着陸できます。

精測進入はILSの地上設備や機体の計器が故障した場合、万が一のバックアップ手段的な意味合いがあります。

訓練所で管制官役をしてくださる方は大型機のパイロットなので、よりこちらの気持ちがわかるからだと思いますが、本当にレーダー誘導が上手です。

いつもすごい!って思います。

乗員訓練所

先週、定期訓練に行ってきました。

いつもお世話になっている羽田の乗員訓練所です。

この日もいつものように訓練を終えてひと息ついていたら、

なんとヘリコプターのシミュレータに乗せていただきました。

最新の機材を体験させていただけて、教官には本当に感謝です。

人生初のヘリコプター、これほど難しいとは。。
特にホバリングがうまくできませんでした。

ヘリコプターパイロットの皆様、お疲れ様です。

計器飛行-ILSアプローチ

仙台空港に計器進入する様子をキャプチャーしてみました。

計器進入というのは着陸しようとする飛行場の天気がわるいとき、具体的には雲が低かったり視程が低かったりして上空から滑走路が見えない場合に使用されます。

ただ、今回は着陸の様子も写すために良い気象条件を選択しています。

この計器進入にはいろいろなバリエーションがあって、今回はILSという進入方式を使いました。

このILS進入は世界的に広く普及している方式で、滑走路に設置された2つのアンテナからの電波を機体側でキャッチすることで、たとえ雲の中であってもパイロットがコースと降下角を把握できるようになっています。

ils_image2

悪天候を飛行する計器進入の場合は有視界での着陸とは異なり、かなり遠くからアプローチしていきます。

また、機体は常にレーダーで捕捉されながら飛行するため、管制官とパイロットのやりとりが多いのも特徴です。

映像は実機のフライトとほぼ同じオペレーションとなっていますので、少しではありますがその様子がおわかりいただけるかと思います。(映像は約3分です)

零戦の振動 -開催経緯のご紹介

今日は、前回の記事で「To be continued..」となっておりました「零戦の振動」セミナーを開催するに至った経緯についてお伝えしたいと思います。

前回の記事はこちら

元をたどれば、いまから20年ほど前までさかのぼります。今回のセミナーで講師を勤めさせていただきました筆者はまだ20代だったのですが、ある日突然、振動解析担当となりました。「これは面白そうだ!」と思うのもつかの間、大学での不勉強が露呈し、すぐさま路頭に迷うことに。そして「このままではいけない!」とばかりに毎週末の書店通いがはじまりました。横浜市内はもちろんのこと、東京まで足を伸ばして仕事に役立ちそうな工学書を探していました。そのような中、ある日、息抜きに歴史書コーナーに立ち寄ったところ1冊の本に出会いました。それが、零戦の開発を詳細に記した小説だったのです。この本を1日で読み終え、50年以上も前(今から70年以上前)に自分がこれから取り組もうとしている振動問題と格闘し、やがて零戦を実用化に導いた先輩方がいらっしゃったことを知り、大きな興味を持ちました。当時、まだ振動工学的知識が無いに等しく業務経験もなかった自分にとっては、零戦の開発で大きな障壁となった振動問題が具体的にどのようなものであったか詳しく理解するには至らなかったのですが、それがきっかけとなって、仕事に対するモチベーションが一気に上がったのを覚えています。

それから20年ほどが経ち、その間に経験させていただいた様々な振動解析業務を通し、零戦の振動問題や2度に渡る空中分解事故の根本的原因が理解できるようになりました。すると、これまである程度理解していたつもりだったその原因が、実はもっと奥深いところにあることがわかってきたのです。そこで、この事実を零戦に関心をお持ちの方にお伝えしようとしたところ、どうしても振動工学を用いなければ説明できない部分があることがわかり、今回のセミナー開催に至った次第です。また、それと同時に、このような優秀な戦闘機が誕生した背景には、電卓もない時代、当時のエンジニアやパイロットの方々の弛まぬ努力があったこと、そこから現代のエンジニアに問いかけているものがあるように思え、そういったこともできる限りお伝えしたい、それも大きな動機になりました。

半分くらいが昔話になってしまいましたが、ご参考までに開催に至る経緯を綴ってみました。私事にもかかわらず最後までお読みくださり、ありがとうございました。またいつか機会がありましたら、開催させていただきたいと思っておりますので、そのときはまたどうぞよろしくお願いいたします。

☆関連記事☆ (pdf 488kb)

【朝日新聞デジタル 企画特集 「元気のひけつ」(9/2)】

 

at6-90s_02s【カバー写真】 今回のテーマ「A Long Time Ago..」にちなんで、昔の写真を探しておりましたところ、懐かしいものが出てきましたので、掲載してみました。1990年代半ばだったと記憶しているのですが、たまたま飛行訓練で訪れた竜ヶ崎飛行場(茨城県龍ヶ崎市)のハンガーに駐機していたノースアメリカンAT-6(SNJ)”テキサン”のスナップです。この飛行機は零戦と同じ時代に開発されたアメリカの練習機で、日本でのエアーショーのために来日していたようです。大戦機を見たのはこのときがはじめてで、その大きさに圧倒されました。幸運にも所有者の方のご好意により写真を撮らせていただくことができ、この場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。左の写真は、ちょうど振動問題に取り組み始めた頃(20代)の筆者です。機体の大きさがおわかりいただけるかと思い、僭越ながら掲載させていただきました。今では懐かしい「写ルンです」で撮影していただいた記憶があります。