「セミナー」カテゴリーアーカイブ

振動解析セミナー in 大桟橋通り

9月に「NX Nastran振動解析セミナー」が開催されてから既に1ヵ月が経ちました。本当に時の経つのは早いものです。

このひと月の間、たいへんありがたいことに追加開催のご要望を数多くいただきましたので、12月にも開催させていただくこととなりました。

リクエストをくださった皆様にはこの場をお借りして改めてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

今回のセミナーはエアロメカ主催ですので、場所が横浜・関内の大桟橋通り沿いにある横浜情報文化センターとなります。

この辺りは11月から12月にかけて、黄色に色づいた街路樹の葉がたいへん綺麗で、散歩するだけでも気分がよくなりますのでお勧めの場所です。(セミナーとはあまり関係がありませんが。。)

セミナーの詳細については、エアロメカHPをご覧になってみてください。

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横浜情報文化センター

☆☆☆☆関連情報☆☆☆☆

☆前回の開催リポート

☆Nastranとは?

☆実習例題のご紹介記事

☆セミナーコンセプトのご紹介記事

セミナーリポート – 2016.09

今日は、先日の9月27-28日と10月4日の3日間に渡って神奈川科学技術アカデミー様で開催されました技術セミナーについてお話したいと思います。

今回の「実習で学ぶ振動+強度の解析と設計コース」、昨年度に引き続き講師として参加させていただいたのですが、前回と同じように、今まさに解決すべく技術課題をお持ちの方々が多く参加されていらっしゃったことに驚きました。

カリキュラムを作成させていただく側としても、前回の教訓を踏まえて様々な工夫を織り込んだ上で臨んだのですが、ご参加いただいた方々に少しでもお役立ていただけることを願っています。

ご参加者の皆様、そして開催へ向けてご尽力いただきました教育情報センターの皆様には、この場をお借りして改めて御礼申し上げたいと思います。

ありがとうございました。

実習の様子
実習の様子

零戦の振動 Ⅰ – 機体編

今日は、先日(8/26)神奈川サイエンスパークで開催されました”零戦の振動”セミナーをリポートしたいと思います。

本セミナーは神奈川科学技術アカデミー様で毎年開催されているテクニカルカフェという教育講座のひとつで、県内の企業・研究所などで技術的な職務に携わっている方をゲストスピーカーに招いて2時間ほどのアカデミックな時間を過ごすというイベントです。通常の技術セミナーとは異なり、短時間で異業種の世界を垣間見れるとあって、毎回多くの方が参加されていらっしゃいます。

そして今回はそのような貴重な場でお話する機会をご提供いただいたのですが、ありがたいことに20名を超える方からお申し込みをいただいたこともあり、普段とは異なる雰囲気に日々緊張しつつ当日を迎えたのでした。(生まれてこのかたそのような大勢の方の前でお話した経験がありませんでしたので。。)

しかし、始まってみると、皆様たいへん熱心に聴講くださり、また今回はエンジニアの方が多く参加されていたようで、技術的なご質問も多く、そのおかげで自分自身たいへん楽しく過ごすことができました。

そして、零戦に対する皆様の関心の高さから、この飛行機の技術的側面をお伝えすることの意義を改めて感じた1日でもありました。

今後も機会をいただける限り、是非継続していきたいと思っています。

開催の様子 / 2016.8.26 / 会場はカフェの一角。くつろいだ雰囲気の中で開催されました。
開催の様子 / 2016.8.26 / 会場はカフェの一角。くつろいだ雰囲気の中で開催されました。

 

今回は、夕方6時から夜8時という時間帯での開催だったのですが、県内外から多くの方にお集まりいただき、本当に感謝しています。また、今回の開催に際し、大型モニターのご準備やセミナー終了後の撤収で夜遅くまでご対応いただきました神奈川科学技術アカデミーの皆様、この場をお借りして改めて御礼申し上げたいと思います。

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開催の様子 / 2016.8.26

 

☆前回の開催リポートはこちら

☆メディア掲載記事(朝日新聞様)はこちら

☆セミナー概要はこちら

☆セミナー開催の経緯はこちら

零戦の振動 -開催経緯のご紹介

今日は、前回の記事で「To be continued..」となっておりました「零戦の振動」セミナーを開催するに至った経緯についてお伝えしたいと思います。

前回の記事はこちら

元をたどれば、いまから20年ほど前までさかのぼります。今回のセミナーで講師を勤めさせていただきました筆者はまだ20代だったのですが、ある日突然、振動解析担当となりました。「これは面白そうだ!」と思うのもつかの間、大学での不勉強が露呈し、すぐさま路頭に迷うことに。そして「このままではいけない!」とばかりに毎週末の書店通いがはじまりました。横浜市内はもちろんのこと、東京まで足を伸ばして仕事に役立ちそうな工学書を探していました。そのような中、ある日、息抜きに歴史書コーナーに立ち寄ったところ1冊の本に出会いました。それが、零戦の開発を詳細に記した小説だったのです。この本を1日で読み終え、50年以上も前(今から70年以上前)に自分がこれから取り組もうとしている振動問題と格闘し、やがて零戦を実用化に導いた先輩方がいらっしゃったことを知り、大きな興味を持ちました。当時、まだ振動工学的知識が無いに等しく業務経験もなかった自分にとっては、零戦の開発で大きな障壁となった振動問題が具体的にどのようなものであったか詳しく理解するには至らなかったのですが、それがきっかけとなって、仕事に対するモチベーションが一気に上がったのを覚えています。

それから20年ほどが経ち、その間に経験させていただいた様々な振動解析業務を通し、零戦の振動問題や2度に渡る空中分解事故の根本的原因が理解できるようになりました。すると、これまである程度理解していたつもりだったその原因が、実はもっと奥深いところにあることがわかってきたのです。そこで、この事実を零戦に関心をお持ちの方にお伝えしようとしたところ、どうしても振動工学を用いなければ説明できない部分があることがわかり、今回のセミナー開催に至った次第です。また、それと同時に、このような優秀な戦闘機が誕生した背景には、電卓もない時代、当時のエンジニアやパイロットの方々の弛まぬ努力があったこと、そこから現代のエンジニアに問いかけているものがあるように思え、そういったこともできる限りお伝えしたい、それも大きな動機になりました。

半分くらいが昔話になってしまいましたが、ご参考までに開催に至る経緯を綴ってみました。私事にもかかわらず最後までお読みくださり、ありがとうございました。またいつか機会がありましたら、開催させていただきたいと思っておりますので、そのときはまたどうぞよろしくお願いいたします。

☆関連記事☆ (pdf 488kb)

【朝日新聞デジタル 企画特集 「元気のひけつ」(9/2)】

 

at6-90s_02s【カバー写真】 今回のテーマ「A Long Time Ago..」にちなんで、昔の写真を探しておりましたところ、懐かしいものが出てきましたので、掲載してみました。1990年代半ばだったと記憶しているのですが、たまたま飛行訓練で訪れた竜ヶ崎飛行場(茨城県龍ヶ崎市)のハンガーに駐機していたノースアメリカンAT-6(SNJ)”テキサン”のスナップです。この飛行機は零戦と同じ時代に開発されたアメリカの練習機で、日本でのエアーショーのために来日していたようです。大戦機を見たのはこのときがはじめてで、その大きさに圧倒されました。幸運にも所有者の方のご好意により写真を撮らせていただくことができ、この場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。左の写真は、ちょうど振動問題に取り組み始めた頃(20代)の筆者です。機体の大きさがおわかりいただけるかと思い、僭越ながら掲載させていただきました。今では懐かしい「写ルンです」で撮影していただいた記憶があります。